脊椎・脊髄専門外来

曽雌(そし)医師よりメッセージ

脊椎・脊髄専門外来は私、曽雌が担当します。
これまでの豊富な治療経験(保存療法、手術療法)をもとに、適切なアドバイスや治療法を提供することが可能だと思います。
※2016年、2018年、2020年 Best Doctors Japanに選ばれました。

高齢者では腰痛、下肢痛、歩行障害などを訴える患者さんがたくさんいます。
頚椎疾患では手や脚の痺れ、動かしづらさなどが生じることもあります。MRなどによる検査・診断を行い、治療することが大切です。軽症であれば投薬、リハビリ、ブロックなどによる治療を行います。症状が進行する場合には、手術した方がよい場合もあります。内科的な合併症があって手術を躊躇されている方には、大学病院へご紹介することも可能です。

頚椎疾患

上肢の疼痛や手足のしびれ、筋力低下や手の使いづらさ、歩行障害などが認められます。また排尿障害が生じることもあります。脳梗塞、パーキンソン病、糖尿病、などでも似たような症状が出ることがありますので、X線、CT、MRIなど検査を行います。

頚椎椎間板ヘルニア

椎間板が脊柱管内に突出し、脊髄や神経が圧迫されます。数週間から数ヶ月で症状が軽減されることが多いので、最初は痛みやしびれを緩和する薬物療法や頚椎牽引などの理学療法などを行います。

頚椎症性脊髄症(頚髄症)

加齢変化によって頚椎の脊柱管(神経の通り道)が狭くなり、脊髄が圧迫される疾患です。手足のしびれ、手指の動かしづらさ・脱力、歩行障害などの症状が出ます。

頚椎後縦靭帯骨化症

椎体の後方にある靭帯が骨化し脊柱管が狭くなり、脊髄を圧迫します。靭帯が骨化する原因はわかっていません。症状や治療法などは頚椎症性脊髄症と共通します。
治療…保存治療に抵抗し、症状が進行するようであれば手術治療(椎弓形成術)を検討します。

【術前】

頚椎椎間板ヘルニア
頚髄症
後縦靭帯骨化症

【術後】

椎弓形成術(脊柱管拡大術)施行後
術後CT

腰椎疾患

腰痛、下肢痛、下肢のしびれ、脱力、歩行障害などの症状が認められます。

腰椎椎間板ヘルニア

椎間板が変性し内部の髄核が突出して神経を圧迫します。腰痛や坐骨神経痛(下肢痛)を生じます。消炎鎮痛剤の投与や、ブロックなどの保存治療を行ますが、症状が軽快しない場合には手術も考慮します。最近では髄核溶解療法(ヘルニコア)も行うことが可能ですし、症例に応じて内視鏡手術も行っております。

【術前】腰椎椎間板ヘルニア

腰部脊柱管狭窄症

高齢者に多い疾患です。加齢変化に伴い脊柱管が狭くなり神経を圧迫します。下肢の痺れや痛み、間欠跛行(歩行により徐々に症状が増悪し、歩行が困難になるが、休息により軽快する)などの症状が生じます。内服薬やブロックなど治療を行いますが、症状が軽快しない場合には神経の徐圧術が必要になります。圧迫の程度にもよりますが、内視鏡による除圧を行うこともあります。

【術前】腰部脊柱管狭窄症

腰椎(変性・分離)すべり症

脊椎が前後方向へずれている状態をすべり症といいます。加齢変化によって生じ変性すべり症といいます。すべり症ではすべりに伴う狭窄症の症状と不安定性に伴う腰痛などの症状が生じます。基本的な治療は腰部脊柱管狭窄症と同様ですが、すべりを矯正するためには脊椎固定術が必要となります。

【術前】
【術後】

骨粗しょう症/圧迫骨折

高齢になるにつれ骨量(骨密度)が減少し、いわゆる骨粗鬆症になります。転倒などにより、橈骨遠位端骨折、大腿骨頚部骨折、脊椎の圧迫骨折などの骨折を起こしやすくなります。ある程度の年齢になったらDEXA装置にて骨密度を測定(当院で測定可能)し、骨折予防のための薬物治療を開始する必要があります。脊椎圧迫骨折は安静やコルセットなどによる保存的な治療で良くなることが多いですが、変形が進行したり、疼痛の改善が得られない場合には、BKP:経皮的椎体形成術といって骨折部に専用のセメントを充填する治療も行われます。

側弯症

最も多いのは思春期特発性側弯症といわれるもので, 10歳以降の女子に多いと言われています。痛みなどの自覚症状がほとんどないので発見が遅くなりがちですが、早い時期に発見して治療を受ければ、進行を止められます。両脇線の左右非対称性,両肩や両肩甲骨の高さの左右差,また肋骨隆起や腰部隆起を認めれば側弯症の可能性が高いと言えます。弯曲が進行する前に診断し、早期に治療を開始することが大切です。コブ角(弯曲)が25度〜40度の変形では装具療法が必要です。それ以上進行し、コブ角が40〜45度以上になると手術療法が必要になります。

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